お客様が書き留める建築日記 -その1- 【全14話】

この文章は、土地選びから竣工まで、建築当時のお施主様のさまざまな率直な想いを書き留めて下さっていた「建築日記」です。今回は、「ベルギーに憧れて/バラが似合う家」のご主人の文章(2010年11月〜2011年7月)をご紹介します。

目次

第1話|「建築日記」ブログ作成の依頼〜契約までの過程のおはなし

「はじめまして!」


このたび、グッディーホームズさんで家を建てていただくことになりました。
そして僕にも、ブログ作製の依頼が!(このブログ上では、仮にジェシーと名乗っておきます。以後お見知りおきを。)

しかし、僕には一つの懸念がありました。

建築日記の醍醐味と言ったら、竣工にいたるまでの過程での様々なトラブル、それについての施主の苦悩や、ビルダーとのやりとり、それに対するビルダーの対応からなる一連のドラマであります。(大げさか)
しかし!グッディーさんのHP上でそんなことを書いてしまっていいのか?

田中さん「いいですよ❤️

えっ、今何て言った。

田中さん「ぜひ率直に書いてください。もともと社長も、施主様の率直なご意見を伺いたいという思いから始めたものですから。」

うっひょー、社長太っ腹!いいんすか、グッディーさんのHPですぜ?!こんな男にそんなこと言ったら、あることないこと色々書きますぜ?(←それはだめだろ)

もっとも、これまでのところ、このわがままなオイラにしてはほぼ不満がない。いや、大満足といっていいだろう。その一例としては、契約に至るまでの過程である。

大手ハウスメーカーの常套手段としてよく聞くのは、まずは安い値段をちらつかせて契約させ、契約後にオプションで価格を吊り上げるというものだ。

ところがグッディーさんときたら正反対。
オイラ、グッディーさんの家が気に入っていたもんだから、土地が見つかってすぐ契約しようとしたら、

清水さん「契約は打ち合わせが終わってからです!

グッディーさんのほうから契約先延ばしときたもんだこりゃ?

その後は打ち合わせに次ぐ打ち合わせ。詳細な見積もりを出してようやく契約。こちらのわがままな要望も、想像以上に真剣に受け止めてくれました。
中には打ち合わせの回数は5回までに制限されていて、6回目以後は有料などというハウスメーカーもあるという。オイラときたら、もう何度打ち合わせしているか分かんない。これを良心的といわずして何と言おう。

つーことで、色々と悩んだことは率直に書くし、グッディーさんを持ち上げても、それは「変なこと書いて、手抜きされたらどうしよう」という心配から来るものではないということは申し添えておきたいのである。
あ~、なんか毎回長文になりそうな気がしてきた。次回以後、できるだけ短くまとめるよう頑張ります。

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第2話|グッディーホームズに家づくりを依頼するまで

「建売めぐり」


さて、2回目のブログですが、2回目にしてある問題点に気づきました。
記事を書こうとすると、ある種の戦慄が僕を襲うのであります。


その戦慄の正体とは…

「これ、読んでる人いるんか?」

という不安であります。


コメントの設定(※)とかがされてないし、ランキング(※)にも入ってないから、読んでもらえてるか分からんのよね。

でもいいのです。これからグッディーさんで建てる人の参考になれば。(とか言いつつ、グッディーさんと関係のないことを書くことも多いかと思いますが。)前々からブログってやってみたかったけど、これぐらい対象が限定されているほうが安心だし。

あ、鵠沼のYさまと国立のIさま。少なくとも僕は毎回読んでますよ~?

※コメントの設定、ランキング:FC2 blogでの設定


さて、これから数回にわたりグッディーさんに家作りをお願いするまでの経緯を書きたいと思います。


結婚してすぐ、高い家賃を払い続けるのも馬鹿らしいということで「家買っちゃおうか」ということになりました。(嫁が猫飼ってたんで、ペットOKの物件限定だったんですが、ペットOKのところって結構家賃が高いんすよね。)

御多分に洩れず、うちでもまずは建売から探し始めました。が、まもなく

興味をひかれる物件が物件が全くない?

ということに気づきました。


内装がしょぼいし、うちは車いらんのに必ず車庫がある(それなら嫁のガーデニング用の庭が欲しい)。いくら一般的には必要なものでも、ライフスタイルに合ってないとホントに邪魔なだけなんですよね。

ちょっと内装が素敵で、値段もお手ごろと思ったら、

近くに高圧線の鉄塔がどどん!

さすがにちとこれは電磁波が気になるなと思うも、不動産屋ときたら「WHOでも危険性は認められてません。こんなのを怖がっていたら家なんか買えませんよ!」ときたもんだこりゃ。退散、退散。(日本は電磁波後進国・アース後進国と言われているそうですが、なんとかならんのですかね。)
そんななかで、「こりゃ自分で家建てたほうがいいんちゃうか」と思うようになったのであります。

ちなみに、当時も不動産屋に「注文住宅ってどうですかね」って聞いてみたんですが、「あ~、あんなのはめんどくさいだけだから、建売のほうがいいですよ」とか言って、やたら建売すすめるんですよね。後になって分かったことですが、

①注文住宅だと土地だけの仲介になり、手数料が目減りする。

②建売のほうが売主と買主両方から手数料が入りお得(これを「両手」とか言うらしい)。


自分たちが儲からないからっていう、完全に自分都合の話だったみたい。怖いわね奥様。
そんなこんなで、自分たちのライフスタイルに合った家を建てよう、そんな家作りのお手伝いをしてくれるところを探そうとなったんであります。短くするのはあきらめた。

擁壁と基礎が干渉しないか自ら現場で調べてくれている社長。素敵❤️

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第3話|注文住宅を建てる、その前に。

「注文住宅へ」


お気に入りのお店がなくなっちゃうのって淋しいですよね。
昨日で大磯のイタリア料理店ヴェントマリーノが閉店でした。


こちらを所有していた不動産屋さんが、不況のあおりで手放さざるを得なくなったそうです。
このお店の建物、なんと日本最古の2×4建築だそうです。明治45年ごろに建てられたものだとか。とても素敵な建物で、最高の雰囲気の中で食事が楽しめるお店だっただけに残念です。
でも、大磯市が買い取ったとかで、今後博物館か何かとして活用されるのではないでしょうか。またお邪魔したいです。

さて、注文住宅で家を建てようということになった我が家ですが、一つ問題が。

全く貯金がない orz

嫁は少し貯めてたけど、オイラ毎晩飲んだくれていたもんだから貯金などあるわけがない。給料はあるだけ飲む。飲む飲む飲む。オッス!オラだめ人間!!

これでは家など建つはずはありませぬ。家を建てるなら貯金をせねば!ということで、節約開始。酒も断ち、月の小遣いも2万円に(安っ!)。目標金額を設定し、自己資金をためることになりました。

いったいどれぐらいのペースでお金がためられるのか、注文住宅でどれぐらいのお金がかかるのか、皆目見当がつきません。家を建てるのは目標金額がたまってからと決め、となると時間があるから家作りの勉強をしようということに。それと同時にビルダー探しと土地探しも進めることとなりました。

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第4話|家づくりの勉強

「地鎮祭」


先日、無事地鎮祭が終了しました。

当日は抜けるような青空。何と富士山も見えて、縁起がいいことこの上なし。
最近は地鎮祭をしない人が多いとも聞いたのですが、建築工事はやはり危険が伴うもの。工事の無事を願う意味でも、やっておきたかったのです。
それに、オイラ無神論者だけど、日本の伝統行事は大好きなのである。(初詣は欠かせませぬ。)
面白かったのは、神様を迎える時とお送りする時。神主さんが

うおおおおおおおおおおおおおおっっっっっ!

て吠えるのね?。

インド・中国渡来の学問体系である仏教と比べると、神道系の儀式にはプリミティブな妖しさがあふれておりますな。

とにもかくにも、家を建ててくださる方々に何事もなく工事が終了しますように。

さて、なかなかグッディーさんとの出会いまでたどりつかないこのブログ?。

当初の予定ではとっととリアルタイムに追い付くつもりだったのですが、うまいこといかないもんですな。
毎日ブログ更新する人って、やっぱすごいのね。まあ、多少はしょりつつもぼちぼちいきます。

家作りの勉強をしながらビルダー探し、土地探しをしようということになった我が家ですが、家作りの勉強においてもっとも参考になったもの、それは

インターネット

本を買ったりもしたけれど、ネット上の数多くの建築日誌やe-戸建てなどの匿名掲示板のほうが、ナマナマしい情報が数多く手に入りました。(もっとも、最近のe-戸建ては、ちと荒れ気味な気がしますが。)

勉強をしていく中で、いろんなことを学んでいきました。やはり構造材にはこだわったほうがいいらしい。無垢材と集成材の違い、ヤング係数、日本の家なら国産材で芯持材だ等々。断熱材も、吹きつけウレタンやら羊毛断熱材やらセルロースファイバーやら。耐力壁も、モイスだダイライトだうんぬんかんぬん。

いろいろ研究した結果、国産材を用いた木造軸組み、自然素材のあふれる和風モダンの家にしよう、それっきゃない!とオイラの中では方針が決定していきました。(それがなぜ輸入住宅に方針転換したかはまた後日。)
ただ、勉強した結果、要求水準が高くなると同時に、選択肢が狭まってしまったのも確かです。

まず、大手ハウスメーカーは選択肢から消えました。契約優先で、契約してからオプションで増額、しかも新建材を多用して工事は下請けに丸投げという姿勢が「こりゃありえん?」となったわけであります。(ちなみに、大手ハウスメーカーのモデルハウスに行ったときは、「これ標準?オプション?これもオプション?えっ、これも?じゃあ標準で建つのってどんな家?」なんてやりとりをしていたら、見事に名前も聞かれませんでしたwww)

うーん、長くなってしまった。

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第5話|工務店探し

工務店めぐり


う~む。拍手数が伸びない。文才がないのか。
片瀬山のご主人などは拍手数が3ケタを記録しているというのに。
片瀬山のご主人に嫉妬。
かくなるうえは…お色気か?セクシー路線なのか?!
そんなことをしてまで拍手数を稼がなくても…いいや、欲しい!どうしても欲しい!!

I want HAKUSHU! Go!HAKUSHU,Go!

ええい、ままよ!

うちの猫の恥ずかしい姿でした❤️(ストーブにあたってだらしなくなっているところです。)

さて、大手ハウスメーカーを候補から外した我が家。しかし!湘南地域には数多くの魅力的なビルダー・工務店があります。この地の利を活かさない手はありませぬ。次の条件を満たすビルダーを探そうということになりました。

①できる限りローコストで建築してくれる。
②しかし、家自体は高性能。(とくに断熱性・防音性・耐久性。)
③自然素材を使っている。
④下請けに丸投げしない、できれば自社大工による直接施工。
⑤デザインセンスが信頼できる。
⑥経営に不安がない。

数多くの工務店やビルダーに問い合わせ、資料請求しました。
しかし!もう①の段階である程度限定されてしまったんだなこれが?
ある工務店なんかはこちらの予算を伝えただけで、露骨に馬鹿にしたような態度。
今思い出しても腹がたつ✊むきー。

そんななかでも、「それだけあれば立派な家が建ちますよ」といってくれたところもあり、完成現場見学会に足を運びました。予算的にも折り合いがつき、構造的にもある程度信頼できそうなところもありました。しかし…ヨメが浮かぬ顔をしています。どうしたのだヨメ。

「…この家はだめでしゅ。」

な、なぜなんだヨメ。杉の芯持ち材を使って、しっかり作ってくれそうじゃないか。

「バラが似合わないでしゅ。」

そうだった。ヨメの唯一の趣味、それはガーデニング。とくにバラが大好きなのだ。しかし、じゃあどんな家がいいのだ。

「それは分からないでしゅ。」

出た!ヨメの得意技、ネガティブわがまま。

ネガティブわがままとは?説明しよう!別にそのわがままぶりが悲観的であったりするというわけではない。それは、積極的に自ら何か具体的な要望を出すわけではないが、こちらの考えたことにことごとくダメ出しをする形で展開されるわがままのことである。

これがまた、結局どうすればいいのか結論が見えないから厄介なのである。

「和風モダンにしたいと思っていたんだけれど…」

「バラが似合わなければだめでしゅ。」

木造軸組み、和風モダンの夢は儚くも崩れ去ったのであった。

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第6話|希望条件

「謹賀新年」


明けましておめでとうございます!
いやー、なかなかブログ更新できませんでした(><)
なにしろ、元旦の朝5:30まで仕事してたくらいですから。師走は忙しかったです。

拍手の数が増えてるのにびっくり!ポチってくださった皆さん、ありがとうございます。前回の拍手話は単に猫写真の前フリのつもりだったのですが(^ ^; こんなに反響があるとは思いませんでした。嬉しい限りでございます⭐️

ところで、行ってきましたよ現場!仕事明けの元旦の午後。基礎できあがってるし✨

きれいな基礎であります。
ホントは配筋の状態で「かぶり厚*チェ~ック!!」とかやりたかったけど、忙しくて無理。

*かぶり厚とは?
コンクリートは最初はアルカリ性で、鉄筋もさびにくいのですが、徐々に表面から中性化し、さびやすくなっていきます。鉄筋の強度を維持するには、できるだけ中性化の影響を免れたほうがよいわけです。そのために、もっとも単純で効果的なのがコンクリート表面から鉄筋までの距離(これをかぶり厚といいます)を確保することです。もっとも、コンクリートの強度には水セメント比のほうが大きく影響するという意見もあります。

でも、グッディーさんなら大丈夫だろうと、お任せ状態。ホントは自分の目で確かめたいんだけどね。モノが出来上がるプロセスを見るの好きだし。(HP上で現場の進捗状況が確認できるのはとても助かります。)

その後は初詣のはしご。遊行寺と白旗神社。藤沢も結構な数のお寺さんや神社があります。
おみくじを引いて…

大吉でございました。しかも「転居 西方特によし」だそうな。新居は今住んでいるところから西なので、ドンピシャでございます。春から縁起がいいですな。

さて、和モダンの夢破れた私。これまでの在来工法に関する研究成果はどないすんじゃい?!と思いつつも、実は僕のほうでも木造軸組み・在来工法の家には飽き足らない所があったのです。それは

デザイン性と質感。

ほとんどの家がアルミサッシ・新建材の建具・サイディングで作られていて質感が低く(サイディングとサイディングの間のコーキングは見ているだけでげんなり)、デザイン的にも、片流れの屋根にウッドデッキかなんかついていて、なんつーの?湘南モダンっつーの?

ありきたりっつーの?(←こらっ!)

構造材としては国産無垢材にはひかれてはいたものの、「右にならえ」的なデザインになることには抵抗を覚えていました。
また、性能的にも、筋交いによる断熱欠損が気になるところではありました。今住んでいる賃貸の部屋が、ひっじょうーに寒い。できるだけあったかいおうちにしたいという強い思いがあったのです。

デザイン性+質感+断熱性能+バラの似合うおうち

これらの条件を同時に満たすものは…

「輸入住宅か…」

木造軸組み・在来工法で行こうと心に決めていたのと、輸入住宅は高いというイメージがあったことから、輸入住宅は検討の対象から完全に外れていました。
しかし、僕ももともとは海外インテリア大好き。「日本人なら、和風の家を建てんといかんばい!」という思いもあるものの、デザイン的には輸入住宅にひかれる部分も大いにありました。

そして、さまざまなビルダーの施工例をウェブ上でチェックしていた時に、非常に気になる輸入住宅の施工例があったのを思い出したのです。試しにヨメに見せてみました。

「…かわいいでしゅ。」

おおっ!ダメ出しの鬼、ヨメが珍しく高評価!
そしてそれこそが、グッディーさんの施工例8のお宅だったのであります。

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第7話|ビルダー探し〜自社大工による直接施工

「グッディーさんへの興味」


先日は現場にてドア位置の確認。清水さん・水谷さん・園田さんが来てくれました。

こちらがあいまいにしていたところまで細かく検討してくれます。
本当に、僕以上に真剣に家のことを考えてくれるんです。

僕がビルダーに求めていたのは、その他大勢の中の一軒としてではなく、かけがえのないこの一軒、固有性を持ったこの一軒として愛情を持って僕の家に接してくれることでした。

家にこだわりを持って作る人だったら、「そこそこの家でいいよ」なんて人はいないと思います。一生に一度の高い買い物です。僕なんか「僕の家こそが、グッディーさんの最高傑作になりますように!」なんて身勝手な願望をいだいてしまいますがw、でも、家を建てる人はなにかしら「自分の家が特別なものであってほしい」と思うのではないでしょうか。

しかし、どんな仕事でもそうでしょうが、しっかりとした信念を持っていないと惰性に流され、その「固有性への思い」といったものをないがしろにしてしまうこともあるのではないでしょうか。

グッディーさんは、その思いを真正面から受け止めてくれます。

設計事務所や社長と電話でやり取りをする際の清水さんの声の緊張感、表情、一つ一つの言葉から、素敵な家になるように全力を傾けてくれているのが分かります。確固たる信念を持って仕事に取り組んでいるのが、全身から伝わってくるのです。
(真剣さに圧倒されて、写真撮り忘れちゃいました?)

グッディーさんを選んだのは、やはり正解だったと実感できた一日でした。

さて、ビルダー探しの話の続き。ヨメもグッディーさんの施工例には興味を持ってくれました。しかし、グッディーさんのHPを見ると、施工例以外にも色々と僕の興味をひくものがあります。

まず、社長さんが変www。
①ロン毛で、
②ラグランスリーブのTシャツを着て、
③ドリル持ってる。

普通、工務店ないしビルダーの社長っつったら、スーツ着て工法について語っちゃったりしてるのに、

楽しそうにドリル持ってる。

ドリルっすよ、ドリル?!これにグッときたね。スーツ着てふんぞり返ってる社長さんより、ドリル持ってる社長さんのほうが、どれほど信頼できることか。現場に対する愛着が感じられるではないですか。

HPによると、元大工だとか。オイラ、大手ハウスメーカーの営業なんかは信じないが、大工なら信じるね。(日本って学力ばかりが人物評価の基準になってしまっているけれど、専門的な技術を持つ職人さんへの社会的評価って、もっと高まってよいと思うのだが。ドイツのマイスター制度みたいに。)

それに、社長さんをはじめ、複数の職人さんが二見姓。これもポイント。どうやら職人一家のようだ。以前あげたビルダーへの条件を再録しよう。

①できる限りローコストで建築してくれる。
②しかし、家自体は高性能。(とくに断熱性・防音性・耐久性。)
③自然素材を使っている。
④下請けに丸投げしない、できれば自社大工による直接施工。
⑤デザインセンスが信頼できる。
⑥経営に不安がない。

家族で職人ぞろいであれば、④「下請けに丸投げしない、できれば自社大工による直接施工」という条件は満たされる。

それと、社長さんのファッションもいい。ファッションセンスがない人が、素敵な家建てられるとは思えないんよね。施工例も素敵だし、⑤「デザインセンスが信頼できる」の条件も満たされるんではないか?(ま、オイラがラグランTシャツ好きなだけかもしれんが。でも、感性が通じ合えるのは重要だと思う。)

現場進捗状況のブログにも興味を持った。こういうのって、オイラみたいな素人が見てもよく分かんないけど、玄人が見たら腕の良しあしなんて丸分かりじゃね?一見したところでは可愛らしいHPだけど、能書き垂れずにもくもくと現場の進捗状況を伝えていくっつーのは、職人の心意気を感じるね。

こりゃ、グッディーさんに突撃してみるしかないなと思ったのであった。

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第8話|不動産屋のアドバイス〜オープンハウスへのお誘い

「オープンハウス」


いやいやいやいや、上棟も迫り、忙しくってきましたよ。
照明もつめなくちゃいけないし(照明の話はまた今度)、トイレのクッションフロアも決めなばならぬし、あれ、脱衣所もクッションフロアだっけ?!じゃ、トイレに使おうと思っていたやつを脱衣所に…頭こんがらがりそう?
特に今頭を悩ませているのが外壁の色。

スタッコラーストのサンプルです。実際に建ったときの印象は小さいサンプルでの印象よりも色が薄く見えるというし、悩みに悩んでおります。


そのサンプルを見ながら、水谷さんと打ち合わせをしていた時のこと。

オイラ「なかなか決めるの難しいっすね。」
水谷さん「でもその3色素敵ですよ。ブライトン(注:スタッコラーストを扱っている会社)の渡辺さんも、個人的にも好きな色だっておっしゃってましたよ。それに一番右の色なんか美味しそうですよ❤️」

…ん?!今「美味しそう」って言った?
「ヨーロッパ風のおうちに似合いますよね」とかじゃなくって「美味しそう」って言わなかったか?!

オイラ「…美味しそう…ですか?」

水谷さん「美味しそうですよう❤️だって、なんかムースみたいじゃないですか❤️」

そうか…ムースみたいなのか…。ごめん、水谷さん。

オイラ全く共感できなかったよ。想像力の貧困なオイラを許しておくれ。

そんな水谷さんだが、仕事となるととにかくレスポンスが早い。質問したことはすぐ返事が来て、しかも8聞いたら10になって返ってくる感じである。おかげで安心して家作りができております。

さて、ビルダー探しの続き。

グッディーさんのHP上の施工例に興味を持った我が家。おそるおそる電話で問い合わせてみた。(最初はなんでも怖いものよ。)

すると、オープンハウスを定期的にやっているという。しかも、お施主様が住んでいるお宅を見せてくれるというではないか。


ある不動産屋さんからのアドバイスで、有益だったと今でも思っているのは、

①土地を探すときには、同時にビルダー探しも並行して進めなさい、

っちゅーのと、

②お施主様が住んでいるお宅を見せてくれるビルダーは、優良なビルダーである可能性が高い、

っちゅーものであった。

①は、もし気にった土地が見つかっても、そこに本当に望むようなな家が建てられるかは分からない。ビルダーをあらかじめ決めておいて、気になる土地が見つかったらビルダーに見てもらうのがよい、というものである。

②は、家作りにはトラブルがつきもの。施主様の住んでいる家を見せてもらえるということは、建築後も施主様と良好な関係が築けているということ。それだけ満足度の高い家を建てている証拠である、というものであった。

こんな話を聞いていたので、ますますグッディーさんへの期待は高まった。
そうこうしているうちに、グッディーさんからオープンハウスへのお誘いが。

まずは施工例1、kekoさんのお宅である。
>【施行例】古き良きカントリースタイルの森の家

可愛いおうちもさることながら、kekoさんの話が面白い?とてもパワフルで、案内してくれた水谷さんと、どっちがグッディ-さんの人間だか分からないくらいwww。あまり詳細を話してしまうとつまらないので、興味のある方は、ぜひkekoさん宅をお邪魔させてもらうことをオススメします。

そして、しばらくして施工例8のお宅にもお誘いが。
>【施行例】絵の中の小さな家

正直言うと、雑誌に載ってるブルースホームのお宅を拝見する限りでは、あまりブルースホームの外観の高級感には期待していなかった。

ごめんなさい。僕が間違っていました。

何この高級感?!塗り壁も素敵だし、輸入の無垢のドアってなんて趣があるの?!完全にノックアウトされました。

新建材を多用した家って、どうしても「おもちゃ」にしか見えなかったんだけど、これはまぎれもない「家」である。本物の「家」である。横浜税関資料展示室「ブランド品 本物・偽物どっちがどっち?」コーナーで100発90中の正答率を誇るこのオイラが言うんだから間違いない!
というか、オイラ北関東の田舎出身なのね。田舎ってみんな馬鹿にするけど、建ってる家は今風に言うとほとんどが「古民家」っちゅーやつ。どっしりとした屋根に土壁で重厚感があるのだ。
そういう家に慣れていると、新建材で建てた家って、ペラペラにしか見えない。家っていうよりも、ホントにおもちゃ。

でも、そんなオイラから見ても、これはれっきとした「家」だ。
それに、家を見せてくださった方々の自然な笑顔からも、グッディーさんに建ててもらった家に心から満足してる様子が伺える。

ほぼ気持ちは固まった。だが、ひとつ懸念があった。

それは、建材の問題であった。

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第9話|建材のこと

「建材のこと」


片瀬山のY様、国立のI様、新居の完成おめでとうございます❤️

素敵な新居が完成しましたね☺️
きっと新居での生活が待ち遠しいことでしょうね。
僕も早く新居での生活を楽しみたくもあり、まだ家づくりのプロセスを楽しみたくもあり、
複雑な気分です。
この試行錯誤の日々が終わってしまうのを考えると寂しさに襲われます?

ていうか、

もう壁立ち上がってるし。

こ、こだわりのドーマーが形に!!ちょーうれしい!
ドーマーは譲れなかったんよ、ドーマーは。やっぱりつけて良かった。
この状態で見てるだけで可愛い!これが自分のおうちになるなんて素敵❤️

我が家ではドーマー以外にも、グッディーさんでは初の試みや、規格外の試みがいくつか盛り込まれております。グッディーホームズのスタッフのみなさんのご理解とご協力があって採用できたものばかりです。おいおいご紹介したいと思います。(職人のみなさんにも楽しんで作ってもらえると嬉しいです。)


さて、グッディーさんとの出会いの話に戻ります。(今回は長いよ。)

オープンハウスでハートをわしづかみにされたオイラ。
ほぼ心はグッディーさんに決まりつつあった。

それに、グッディーさんは以前挙げたビルダーへの条件をほぼ完全に満たしてくれることも分かってきた。ビルダーへの条件を、しつこいが再び掲載しよう。

①できる限りローコストで建築してくれる。
②しかし、家自体は高性能。(とくに断熱性・防音性・耐久性。)
③自然素材を使っている。
④下請けに丸投げしない、できれば自社大工による直接施工。
⑤デザインセンスが信頼できる。
⑥経営に不安がない。

すでに④⑤については確認済みだ。

①に関しては、ブルースホームのコストパフォーマンスの高さは知る人ぞ知るものである(安い!)。

⑥についても、ブルースホームにはジャパン建材という強力な後ろ盾がある。

日本の三大大手建材問屋と言ったら、

ジャパン建材・ナイス・ジューテックである。

その中でもジャパン建材は最大の事業規模を誇る企業である。
(工務店めぐりをしているときにも、他の工務店でジャパン建材のシールがついている木材をちょくちょく見かけたものだ。)

ジャパン建材がバックについていれば、これほど心強いものはない。

②に関しても、2×4工法で高性能グラスウールを採用しており、断熱性・耐震性などが非常に高いレベルで期待できる。(断熱材も発泡ウレタン系のものなどいろいろと検討してみたが、グラスウールの施工実績のほうが信頼できた。セルロースファイバーなんかはいいものだと思うが。)

③も、オールドプロヴァンスなら、床や建具は標準で無垢材であり、壁も塗り壁(ブルースエコウォール)やドライウォールが選択できる。

これだけの条件を満たしているビルダーはなかなか見つからない。

だがひとつだけ懸念があった。建材である。

家作りの勉強をするなかで国産材信奉者となっていたオイラには、輸入建材について抵抗感が生まれていた。

「輸入建材を使うなら、せめてダグラスファーぐらい使わにゃ。」

輸入住宅の世界には、ダグラスファー神話とでもいうべきものがある。本場アメリカで住宅建築に使われる樹種と言ったらダグラスファーであり、その耐久性たるやヒノキをもしのぐものである、といったものである。

グッディーさんではダグラス使えないのかなあ。清水さんに聞いてみよっと。清水さーん、ダグラスって使えない?

清水さん「ダグラスファーはお勧めしません。」

オイラ「いきなり全否定かよ。(心の声)」

よく話を聞いてみると、施工精度や、特にコスト面を考えると、あまりお勧めはできないとのことである。

そーなのだ。ブルースホームでは建材としてSPFが標準で使採用されているが、SPFのメリットは、加工のしやすさと何と言ってもお財布に優しいところだろう。(逆にダグラスファーは、頑丈だが捩れや割れが発生しやすく加工が困難でお値段も高い。)できるだけローコストを目指す我が家としては、コスト面でのメリットは大きい。

それに、東急ホームや三井ホームなんかの大手でもSPFだし、SPFの家ばかりがシロアリにやられたっていう具体的なデータもお目にかかったことはないんよね。

(国産材を扱う業者が必要以上に外材を悪者に仕立て上げてる感もあるのかなあ…。)

第三者的な立場の人からも話を伺いたいところである。が、その第三者というのが難しい。

まず、国産材しか扱わない業者は外材のことは悪くしか言わないだろうから×。かといってSPFしか扱わない業者もSPFのメリットしか言わないだろうから×。

そこで、外材は外材でもダグラスファーとSPFの両方を扱っている業者に話を聞いてみることにした。

それが誰かを話す前に、日本における輸入住宅の流れを概観しておきたい。
(注:今回はの話はオイラの記憶に残っているものを頼りに書くことになる。以前はネット上にソースがあったのだが、それが見当たらないのだ。ゆえに一部イニシャルトークになるところがあるのでご容赦いただきたい。また、事実と異なる記述があった場合もご勘弁を。)

日本における輸入住宅の変遷を語る際に、外せないのはなんといっても

今は亡きフロンヴィルである。

日本の輸入住宅には大まかに分けて3つの流れがあると考えられる。

①旧フロンヴィル
 →フロンヴィル千葉・名古屋のフロンヴィル2社・ノアデザインインク・参會堂等
  天草産業やつるおか工務店ももともとはフロンヴィルの下請けだったとか。

②エヴァーソン・マッコイ
 →木‐スタイル・リライアブルホームズ

③ノースウェスト
 →ドンナハウス

今は亡きエヴァーソン・マッコイやノースウェストも、もともとはフロンヴィルの支社だったらしい。東急ホームもかつてフロンヴィルの支店長だった人が中心になって立ち上げたものだとか。ということは、ほぼすべての流れは旧フロンヴィルに集約されることになる。
(三井ホームは財閥系、ブルースホームは建材商社からの派生なので別系統。)

その旧フロンヴィルの社長だった方(仮にX氏としておこう)が、安価で輸入住宅を提供しようと、地方の各工務店とパートナーシップを結びつつ立ち上げたのがY社である。そちらで、ダグラスファーとSPFを並行して扱っているのである。そこでX氏にSPFのメリットとデメリットを伺ってみることにした。おそらくX氏以上に日本の輸入住宅に精通している人もおるまい。

(実際には、当時はそこも候補のひとつであった。結構な設計費がかかってしまうらしく結局候補からは外れたが。)

オイラ「ダグラスとSPFだと、やっぱりダグラスのほうが断然いいんでしょうか?」

X氏「うーん、一概にそうともいいきれないですね。確かにダグラスは丈夫ですけど、堅いから施工も難しいし、ダグラス使って施工が雑な家よりは、SPFでしっかり作った家のほうがいいですよ。施工のほうがよほど重要です。どうしてもダグラスっていう人も中にはいるんで扱ってますが。それに今の家は湿気のことや通気のこともよく考えられてるから、めったなことじゃ腐らないですよ。」

オイラ「じゃあ、無理してダグラス使う必要もないいんでしょうか?」

X氏「僕ならダグラスに回す費用をインテリアにでも使いますね(笑)。」

そーか。そーなのか。

だったらSPFでええやん。

まあ、ダグラス使ってますよっていうのは、商品の差別化=高級感の演出っていう面も大きいのかもね。それに、施工が丁寧と言ったら、あくまでも素人目で見ての話ではあるが、グッディ-さんが一番丁寧であった。グッディーさんで決まり!である。

それに、オイラには木材保護の秘策があった。それについては次回。

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第10話|上棟〜細部へのこだわり

「ついに上棟」


昨日、ついに上棟を迎えました。

家作りをするまでは、上棟なんてほんの第一歩だと思っていたのですが、上棟までの道のりがこれほど中身の濃いものだとは。

ここまでこれたのもグッディーの皆様のおかげです。ありがとうございます。

グッディーさんでは、「上棟式」というものはやりません。あくまでも「上棟打ち合わせ」です。コンセントボックスの位置や、絵をかけたりするのに必要な下地(簡単にいえば木の角材)の位置といったことが主な内容となります。

普通上棟式といったら、赤飯用意して、お酒をふるまって、職人さんに心づけを渡してみたいなものを想像するけど、そんなものは一切なし。

その分、家のほうにお金をつかってください

との心遣いらしい。く~、粋だね、いなせだね。

てことで、コンセント位置の確認。こんなのがついておりやす。

コンセントの周りに、薄いプラスチックのボックスがついてるの分かります?

これは気密コンセントボックスカバー。

寒い時期に冷気が室内に流入するのを防ぐだけでなく、コンセントボックスの隙間から湿気を壁体内に入れないようにする働きをします。たとえ小さなものであっても気密欠損があると、それが壁内に水蒸気を供給する事になってしまい、結果として壁内結露を起こす可能性があるのでその危険を回避するために設置されるものです。

こんな、できあがってからは見えなくなってしまう些細なところにまで神経が行き届いています。ありがたいことです。

しかし、窓は付いたものの、断熱材も入ってない中での打ち合わせは寒い!こんな寒い中で作業していただいているのだから、職人さんには感謝しなければなりませぬ。スタッフの園田さんも鼻水をすすっております。

園田さん「う~鼻水出ちゃいました。ぐずぐず。」
社長「鼻かめよ。ほら。(ティッシュを渡す。)」
園田さん「う~すいません。ちーん。Hさん、ブログにこんなこと書かないでくださいね。」

園田さんは、その後もケータイ電話の使い方が分からず「う~こんなことブログに書いちゃだめですよ。」社長にいじられては「いつもいじられるんです~。あっ、ブログには書かないでください~。」

園田さん、悪いが書いてもらいたがってるようにしか聞こえないぜ。ていうか書いちまったぜ。これでええんか、ええのんか。おらおらおら。


…スイマセン。自分を見失ってしまったことをお許しください。園田さんには電気関係でお世話になっています。いつもお財布に優しいご提案をしてくれるので助かっています❤️

木材保護のお話はまた今度。

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第11話|木材保護について

「防蟻処理」


唐突だが、オイラはブランド物というものにほとんど興味がない。仕立てが良かったりすると、「ああ、やっぱりいいな」と思ったりはするけど、高くていいのは当然じゃん、とも思ってしまうのだ。それよりは、古着を工夫しておしゃれに着こなしていたりする人のほうが素敵だなと思う。
オイラも普段はヤフオクなんかで安く買った服ばかり着ているが(まあ、単品で一万以上する服なんかここ最近着たことないね←何威張ってんだか)、コーディネイト次第では結構高級✨に見えたりする。

工務店めぐりをしていた時のこと。神奈川県内にも先日ご紹介したフロンヴィルの下請けをしていた工務店があり、そこの社長さんとお会いした。電話でお伺いしたところ、ローコストにも対応しているとのこと。(ちなみにフロンヴィルはもともと超高級物件ばかりを扱っていた会社です。)

海外のインテリアの本などを見せて、どんな家を建てたいか希望を伝えたところ、こちらはローコストでと伝えていたのだが、

「ローコストじゃつまんない家しか建たないよ。この本にのってるみたいな家そのまま建てようよ。坪80万はするけど大丈夫だよ。あんた金持ってる顔してるよ。坪80万の顔だよ。

と言われ、ほうほうの体で逃げ帰ってきた。こちとら確かに気位だけは高いが給料は安いのだ。まあ、安いの着てても工夫次第でそこそこの小奇麗に見える証だと考えております。

家についてもおんなじことが言えるのではないか。ローコストでも、工夫次第で高級物件に負けないものができるんではないか、いやむしろ、ローコストだからこその特徴を生かして、下手な高級物件をしのぐことさえできるんではないかと考えているのであります。

先日、木材保護の秘策があると書きましたが、今日はそれのご紹介。

それはホウ酸塩防蟻剤であります。

現在一般的に使用されている農薬系の防蟻剤と比べて、ホウ酸塩防蟻剤には次のようなメリットがあります。

高い安全性
 ホウ素は、人間などの哺乳動物が必要以上に摂取しても、腎臓の浄化作用で短期間に排せつされます。ほ乳類にとっての急性毒性は食塩と同程度です。(一方で、腎臓を持たないあらゆる下等生物の場合には、過剰摂取することで細胞レベルでエネルギー代謝できなくなって死んでしまいます。)農薬系の防蟻剤がシックハウス症候群の一因である可能性も指摘されていますが、ホウ酸塩の場合はその可能性はほぼゼロと考えていいでしょう。。

効果が持続
 農薬系の防蟻剤が5年程度で効果がなくなってしまうのに対し、ホウ酸塩の場合、揮発や分解によって失われてしまうことがないので半永久的に効果が持続します。

耐腐朽性
 ホウ酸塩は木材腐朽菌からも木材を保護してくれます。木材が腐りにくくなります。

欧米でのスタンダード
 シロアリによる被害が深刻化していたハワイでは 1992年からホウ酸塩防蟻処理が始まり、現在ではシェアのほぼ100%を占め、シロアリ問題は解決しているとか。

また、今怖いのはアメリカカンザイシロアリであるが、ホウ酸塩はカンザイシロアリにも有効であるという。カンザイシロアリは軒などからも侵入してくるのであるが、ホウ酸塩は人体にはほぼ無害であるため、家全体を防蟻処理できる。(通常は基礎から1m程度。)

そして、ホウ酸塩は浸透性も高いのだが、特にSPFなどのやわらかい樹種のほうがダグラスなどの堅い樹種と比べてより木材内部に浸透し、防蟻効果が高まるのではないかと(勝手に)考えている。

SPFの特徴が逆にメリットとなるわけである。

まだ一般的にはマイナーなため、導入の際は検討に検討を重ねたのですが、どうにもデメリットが見当たらない。

やはり導入しようということで、タイミング的にはぎりぎりだったのですが、グッディーさんにお願いしてなんとか採用することができました。
あまりにも規格外な試みのため、グッディーさんも最初は「難しいかもしれません」とのことだったのですが、こちらの希望をかなえるためにご尽力くださいました。特に水谷さんにはお世話になりました。ありがとうございます。

グッディーさんは、できないことは「できません」ときっぱり言いますが、施主が本当に望んでおり、それが結果的に家のためにもよいことだと分かると、全力で取り組んでくれます。

導入の検討の際にはNPO法人ホウ素系木材保存剤普及協会理事長の荒川民雄先生にもご相談させていただきました。
荒川先生は、先日ノーベル賞を受賞された根岸栄一先生と東大工学部では同じ研究室で、帝人でも一緒だったとか。そう聞くと、なんだか手の届かない人のように聞こえますが、こちらの質問にも大変きさくにお答えくださいました。

こちらが施工の様子↓

約30坪の建物すべてを処理するのに20万ほどの追加となりましたが、ふつうは5年後に再処理の費用がかかることを考えると安いもんではないかと考えています。(なにしろホウ酸塩の効果は半永久的です。)

防蟻処理会社の社長さん自らお越しくださいました↓

日程的に厳しいところを調整いただきありがとうございました。(おかげで安心して住むことができます。)

ふー、これでようやく構造的な部分は話し終わった。そろそろインテリアとかの話も入れよっと。

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第12話|土地探しと清水さん

「土地探しと清水さんのこと」


先日も現場へ行ってきました。ドアがついてました。

FYPONのモールディングもついてますな。幅が広いモールディングでいい感じ♪(モールディングの選択の際は近藤さんにお世話になりました。)

ウチが選んだドアはこちら↓

Simpsonのサンタフェっちゅーやつ。最初はガラスがクリアガラスってことで中が丸見えになるのを心配していたんだけど、実物は少し曇りガラスっぽくなっていて、あまり中は見えない。よかったよかった。(ちなみに、標準のドアからの差額は0円?)シリンダーにはメディコ防犯シリンダーを採用。こいつ、ホワイトハウスでも採用されているとかいう優れもの。


さてさて、清水さんが片瀬山のY様の土地探しについて書かれていたので、オイラも土地の話を。

ウチも清水さんには土地の売買の際には、間接的ではあるがお世話になったのだ。
そもそもグッディーさんに家作りを頼もうと思ったのは、その施工例の素晴らしさもさることながら、清水さんの存在が大きい。


ほかのビルダーを回っているとき、「ダグラスファーですか?できますよー」とか、「造作キッチンですか?できますよー」と安請け合いするビルダーも多かった。でも、なんか安請け合いするところって、契約優先の姿勢が見え隠れして不安になったものだ。

それに対し、清水さんの場合、それぞれの要望に対してコスト面についても考慮した上で、オススメできないことは「オススメできない」とハッキリと言ってくれて、コスト面も含めて総合的に満足度の高い家を提供しようという信念のようなものが感じられたのである。

ときには説明なしで建築の専門用語が出てくるから話がよー分からんこともあったが(失礼!)、家作りに対して誠実に取り組んでいるのが伝わってきて、「ああ、こんな人がいるなら、ここと契約しても大丈夫だな」と思ったのだ。(その判断は、これまでのところ間違っていなかったように思う。)

それと、オイラにとって大きかったのはタフそうだったことだwww。オイラわがままだし、性格的にはかなりしつこい。オイラのしつこい話を聞いても辛抱できるだけのしぶとさがないと、家作りのタッグを組むことはできないと思っていたのだが、「この人なら面倒くさがらずに一緒に真剣に取り組んでもらえる」と思ったのだ。(実際、随分とわがままに付き合ってもらいました。ありがとうございました。)


んで、土地探し。グッディーさんにお願いすると心は決まったが、土地がないと始まらない。土地を探さねば!

ウチは以前にもちと書いたが、車がない。よってカーポートなんぞは要らない。車は入らなくてもいいから、その分安くて、ヨメがガーデニングできる広い土地が欲しい。

最初お願いしていた不動産屋ではなかなかいい物件が出てこなかったんだけど、職場の先輩から紹介された不動産屋さんで結構あっさりと要望通りの物件が出てきた。ただ、その土地で本当に希望する物件が建てられるとは限らない。グッディーさんに相談すると、早速社長さんが現場へと急行してくれた。

その土地までは階段を登っていくしかないので、結構な小運搬費がかかるのは覚悟はしていた。

出てきた小運搬費を見ると脊髄液が逆流しそうな金額。

わお。しかし、重機を搬入するにもクレーンを使わないといけないらしいし、これはオイラがこんな土地を選んだから生じてしまう金額である。具体的が金額が出ているので、これをもとに不動産屋さんを通じて地主さんと価格交渉をすることにした。(先にビルダーを決定しておくと、こういうところで助かる。)

その際に、清水さんが交渉のためのアドバイスをこと細かにしてくださった。その通り実行して、なんとか小運搬費分減額。やったよ、オイラこんなに下げてもらったよ!清水さんほめてくれるかなと思いつつ清水さんに報告。

清水さん「まだ高いですね。」

こんなに頑張ったのに、まだほめてくれないの?!あなた鬼だわ、鬼コーチだわ!!と岡ひろみモード。おそらく、普段土地についての金額交渉をしていて、「私ならもっと下げられる」という自負があるのだろう。でも、あたしもう無理!とその金額で契約。蓋を開けてみたら、固定資産税評価額より低かったwww。(普通、実際に取引される金額は固定資産税評価額の2~3割増しだという。)きっと清水さんと交渉する地主さんは大変なことでしょうwww。(この件も大変お世話になりました。ありがとうございました。)

しかし、工事を始められるように土地を整備する第1期外構工事の金額もかなりのもの。ちょっとちょっとー。小運搬費はこんな土地を選んだオイラのせいだとしても、外構工事費は高すぎるんじゃないのー。本体価格は安くして、こういうところでボってるんじゃないのー。

清水さん「んー、不動産屋さんと付き合いがある業者で、手が空いている業者さんがいたら、安くしてもらえるかもしれません。不動産屋さんと交渉してみてはどうでしょうか。」

へ?!ここで利益を上げようとしているのではないのか?ほかに頼んでもいいのか?ためしに不動産屋さんのほうでつき合いのある外構業者3~4社に見積もりを出してもらうことにした。すると不動産屋さんから、「あの内容であの金額は相当頑張っているようで、どこもウチでは無理だと言ってました」との報告。

うむ、かなり良心的な金額だったらしい。

しかも、行政の指導が入らないように細かな配慮もなされていたことも分かった。グッディーさん、疑ってごめんよ。(つーか、ガーデニング用に広い土地にしたから外構の費用も多めにかかってしまうらしい。うがががが。)

最近は清水さんと会う機会も少なくなってしまってオイラも寂しい。けど、この家は清水さんがいたから建った家なのは間違いない。土地が安くならなかったら、その分家にお金かけられなかったし、間取りだって一緒に考えたし。だから家が建ったらいつだって遊びに来てほしいのだ。ケーキ作って待ってるかんね。

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第13話|輸入照明について

「輸入照明」


透湿防水シートと庇(ひさし)がつきました❤️

この庇も、大きさから形に至るまで、要望を取り入れてもらいました。いい感じに仕上がるといいなっと。
ところで、以前から窓の下に黒い布がついてるの分かります?

これは一般的には「捨てフェルト」と呼ばれ、雨仕舞いをより強固なものにするためのものです。最初は捨てフェルトだけ垂らしておき、その後で透湿防水シートを「下から」差し込みます。そうすることで水が内部に侵入しないような流れを作り出すことができます。

この「下から」差し込むのがポイントで、捨てフェルトを施工しても、その上から透湿防水シートを貼ってしまうと、水が捨てフェルトから透湿防水シートの内側に侵入してしまい、せっかくの捨てフェルトも意味をなさなくなってしまうそうです。

しかし、やはり見えなくなってしまうようなところまでしっかり作られていますな。でも、声高には宣伝しないんだよね。「男は黙って捨てフェルト」っつーことっすかね。

さて、しかしながら本日の本題はそこではないのだ。本日は照明についての話なのだ。

間取りについて打ち合わせしていた時のこと、清水さんが「照明はどうしますか?」と聞いてきた。国産の照明で可愛いのを見つけるつもりでいたのだが、清水さんによれば「輸入もできますよ」とのこと。でも高いんじゃないの?って聞いたら「先日扱ったものだとアメリカで定価が500ドルくらいのものが6万円ぐらいだったでしょうか」だって。

なぜそれを早く言わない。

もちろんアメリカに行けばもっと安く手に入るだろう。(グアム空港の近くにホームデポがあるらしい。行ってみたい。)しかし、関税とか輸送費のことを考えると、現地の定価プラスαくらいで手に入るのだったら安いもんではないか。

ためしにいくつか見積もりを出してみた。清水さんからは、これまでkichler, progress, design houseについては取り扱い実績があると聞いていたが、あえてこれまで扱っていない会社のものも見積もりに出してみた。

その中の一つがこれ↓

artcraft社の屋外ブラケットである。いくらだと思いますか?

なんとこいつ9,800円である!!いいっすか、もう一度言いますよ。9,800円ですよ。きゅーまんはっせんえんじゃないですよ、きゅーせんはっぴゃくえんなんですよ!どうですか奥さん!!

はあはあはあ、興奮のあまり家の周りを走って3周してしまいました(嘘❤️)。だって国内だと、似たよーなので7万円くらいで売ってるとこあったぜ?こいつに関しては、即採用決定!

こりゃ、もっと調べてみる価値があるわい、っつーことでアメリカのサイトを検索してみると、

もうそこは照明パラダイス。

めくるめく照明の世界が広がっていたんであります。いやん、素敵なのがありすぎてあたし選べない。半年くらい照明のことだけ考えてもまだ足りないくらいだわ。でも、あんまり見積もり出しても、ご迷惑だろうし。

園田さん「そんなことないですよ、気になっている物は全部出していただいて大丈夫ですよ❤️」

えっ、…でもとんでもない数になりやすぜ。

園田さん「こちらも勉強になりますから、遠慮なさらないでください。」

うむ、ではお言葉に甘えてしまおう。

ということで、結構とんでもない数の見積もりを出してしまいました。清水さんによれば、「ブルース本部での全国大会でも、建材部の方が『本当に藤沢市のHさんは建材部泣かせ!』って言ってましたよ(笑)」とのことである。まあ、窓の大きさも規格外だしな。(常識はずれな数の見積もりで園田さんも大変だったと思います。本当にありがとうございました。)

しかも、メジャーなところばかりではつまらないと、かなりマイナーなところも見積もりに出した。jeremiah, murrey feiss, kenroy home, triarch, golden, maxim,vaxcel,world imports,capital, designers fountainなどなど。ブルースホームで扱えるのがどこまでなのか、お手並み拝見したいという、いささか挑戦的なところもあった。

さすがに扱えないものも出てくるんだろうなと思っていたのだが、ブルースホーム建材部の実力を侮っていた。

何と全部扱えるらしい。すべて見積もりが出てきたのである。

おみそれいたしやした。

その中から、我が家では採用しなかったものを一部ご紹介しよう。(埋もれてしまうのももったいないんで。)

まずは屋内ブラケット。

¥29,736
¥19,880
¥22,680

シャンデリア

¥49,896
¥71,792
¥53,872

フォワイエ(玄関の大広間用のライト。こういうのが日本ではなかなか見つかんない。まあ、うちに大広間はないがwww)

¥29,736
¥55,160
¥37,744

やっぱり国産の照明とはどこか趣が違うんよね。つーことで、グッディーさんにお願いすれば、ほとんどの照明が輸入できることが判明しました。輸入照明に興味のある人は、早めに研究しておくことをお勧めします。

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第14話(最終話)|竣工

「竣工しました」


みなさま、お久しぶりでございます!
3月11日の震災以来、ブログの更新を自粛しておりました。
この度の大震災で被害を受けたみなさまには、謹んでお見舞いを申し上げます。
あれだけの震災の後、こんなブログを続けるのも憚られたんですよね。
そろそろ再開しようかと思います。

しかし…、なんと引っ越してからすでに2カ月の時が流れてしまいました。
住んでみての感想はというと、

?新居サイコー?

の一言に尽きます。

新居は、職場から歩いて30分の距離なんですが、30分も歩くなんてムリムリ、バス使うバス。なんて最初は言っていたんですが、ためしに歩いてみると、この家が待っていると思うと帰りの道のりも軽い軽い。歩くのも楽しいくらいです。

家の造りもしっかりしていて、今のところ雨漏り等一切ありません。
何しろ、あの大震災でもドライウォールにクラックの一つも入らなかったんですから、
どれだけ頑丈だっつー話ですよ。

何より満足度が高いのは、打ち合わせを綿密に重ねただけあって、細部に至るまでデザインが自分好みなところ!家にいて部屋を眺めているだけで楽しいんです。

このように楽しく過ごせているのも、グッディーの皆様のおかげです。
スタッフの皆様の家作りに対する情熱、職人の皆様の高い技術があってこそだと思います。

ある日の打ち合わせのこと、清水さんが「満足度120%の家にするつもりですから」とおっしゃるのを聞いたとき、正直「家作りなんて妥協の連続なんだし、それは難しいんじゃないの?」なんて思っていたんですが、いざ家が出来上がってみると、期待以上の仕上がり。

満足度120%どころか、150%、いや200%です✨

こんなに素敵な家にしていただき、この場を借りて心からお礼を申し上げたいと思います。
今後も大事に住み続けていきたいと思います。

施工例|ベルギーに憧れて/バラが似合う家

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